一般企業およびコンサルティング事業を行っている企業様に向けて、意識を育むためのコンサルティングをご提供いたします。
枠組み自体の深化を伴う変容に関しては、「成人発達理論」を、システムを俯瞰的に捉える際には、「インテグラル理論」を援用します。個の内在(内面性)を観察する際には、独自に開発しているモデルを用います。 

課題が見えないという本質的な課題（人材育成）

　意識が育まれ「視点」も「視座（スタンス）」も豊かになるということは、ロバート・キーガン博士が云う”「世界の理解の仕方」と「世界で行動する際の基本姿勢」から構成される能力の複雑性”と”直面するリアリティの複雑性”とのギャップが無くなっていくということに他なりません。
　私たちの意識の複雑性がリアリティの複雑性に近づいていくほどに、直面するリアリティを生じさせているシステムやメカニズムやプロセスを意識化（客体化、外在化）できる領域は広がります。
　意識を育むプロセスは、リアリティの深層構造やその構造を生成しながら同時に変容しつづける生命的システムを意識化できる領域が拡大し、その複雑性と共創的ダンスを愉しむセンスが深化していく道のりなのです。

集合的な意識を育むために（組織開発）

　チームやコミュニティの行動や思考や慣習や関係性を支える文化（カルチャー）や規定（ルール）や仕組みを、デザイン・実装・運営・マネージしていく役割をDoingなリーダーシップとして仮に定義してみるとき、このDoingなリーダーシップの基で育まれるメンバーの意識は、このシステムとメカニズムとプロセスの影響を強く受けることでしょう。多くの場合、メンバーには、このシステムをデザインしたリーダーの意識の複雑性を超える機会は訪れないのではないでしょうか。
 意識の複雑性の高いリーダーとまだ複雑性が低い（または単純性が高い）メンバーで構成するチームの場合には、このDoingなリーダーシップによってメンバーは複雑性を帯びていくかもしれませんが、それはリーダーとメンバーの複雑性のギャップが少ないことが条件となるでしょう。
　私たちが集合的な意識を育むためには、『発達志向型アクションラーニング』を基軸として用います。この『発達志向型アクションラーニング』は、日本アクションラーニング協会のシニアALコーチ資格取得のテーマとして研究し、加藤洋平氏を招いて開催した同協会との共催イベント（『組織開発（OD）×成人発達理論講座 #6 インテグラル理論と発達志向型アクションラーニング ～成人発達理論を職場実践に生かす組織開発とは～』）にて発表したものです。
　属人的な「誰か」でも、具体的な「何か」でもない、関係性や慣習を支える「場」や「あはひ」つまり、集合的な複雑性に着目し、Beingな「何か」を醸成するのです。ベイトソンの云う”複雑なものには生命が宿る”世界のなかで、その生命の深化を目指すものです。
　ただ正直に申し上げますと、この試みはまだ始まったばかり。アクションラーニング（AL）の既存の価値に加えて、ALコーチ個人の意識の複雑性が増していくことは期待できますが、チームやコミュニティに宿る集合的複雑性に何処まで寄与できるのか。これについてはこれからの課題です。

一般企業さまのために

コンサルティング企業さまのために